着色料 薬用炭    

 薬用炭は、三光丸では着色料として用いていますが、本来は※日本薬局方に収載されている正式な医薬品です。

三光丸の原料であるセンブリやオウバクなどのように、通常の生薬は、それ自身が身体に吸収されることで薬効を発揮しますが、医薬品としての薬用炭は、活性炭が持つ吸着力を胃腸内で直接利用するという点で、特異な原料であるといえます。成分的にも炭素の粒子のみで出来ており、体内に吸収されることもありません。

 薬用炭はかつて三光丸では百草霜(ひゃくそうそう)と呼んでいました。百草霜とは多くの薬草を燃やした時にできる炭やススのことで、「霜が降りるように物に付着する」ことから名づけられたものです。しばらく前までは、三光丸を製造する際にもオウバクを炭にしたオウバク霜や、松の樹脂を燃やして作る松煙(しょうえん=スス)を使用していましたが、現在は植物質を炭化して工業的に作り出す活性炭を使用しています。

工業的に製造される活性炭とは、ヤシ殻やおがくずを炭化し、粉砕し、活性化したもので、粒度は一定しており、吸着力も強く安定していて、品質的に優れています。
 この活性炭の特徴的な効力としては、吸着力が大きい点があげられます。この効力を利用し、医薬品だけでなく、酒等の液体食品の脱色、冷蔵庫の脱臭剤、公害防止用として排水や排気の有毒物の吸着など、その用途はさまざまな分野に広がりつつあります。

薬として用いられる薬用炭も、やはり活性炭のもつ吸着力を利用しており、主な効能効果としては、胃腸内の過剰な酸を吸着する制酸作用、腸内の醗酵によるガスを吸着することで腸の運動を円滑化させる作用、食品中の毒性アミン、食品分解生成物の毒性有機酸、細菌が生産する有毒代謝物など、有毒物の吸着による解毒作用などがあげられます。

また、三光丸ではほかの用途にも薬用炭を用いています。活性炭が炭素の粒子であるため、非常に安定性のある顔料として利用できることから、丸薬のコーティング剤として使用しているのです。つまり、三光丸の場合、薬用炭を丸薬内部に混合すると同時に、特に細かい上質のもので表面をコーティングすることにより、丸薬の艶を出しているというわけです。 

 ※日本薬局方(日局、局方):医薬品の性状および品質の適正をはかるため、厚生労働大臣が定める基準。「日本薬局方○○(日局○○)」といえば、日本薬局方で定められた一定の基準の品質を満たしている医薬品のことを指す。

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